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食品や人体の体脂肪に含まれる「脂肪」の大部分は「中性脂肪」です。その中性脂肪の重要な成分が「脂肪酸」です。

脂肪酸は、炭素原子が1本の鎖状に連結された化学構造(炭化水素鎖)をしており、一方の末端には「メチル基(CH3-)」、他方の末端には「カルボキシル基(-COOH)」があります。

飽和脂肪酸の構造350x180

脂肪酸」は、「二重結合」の有無によって、二重結合のない「飽和脂肪酸」と、二重結合がある「不飽和脂肪酸」に大別されます。また、不飽和脂肪酸は二重結合を1個だけ含む「一価不飽和脂肪酸」と、二重結合が2個以上含まれる「多価不飽和脂肪酸」に分類されます。多価不飽和脂肪酸は、二重結合の位置によって「オメガ3系(n-3系)脂肪酸」と「オメガ6系(n-6系)脂肪酸」に分けられているのです。

脂肪酸の分類500x125

体内で合成できずに食事から摂取する必要のある脂肪酸を「必須脂肪酸」と言います。必須脂肪酸には、多価不飽和脂肪酸の「オメガ3系脂肪酸」と「オメガ6系脂肪酸」が属し、必須脂肪酸の欠乏は皮膚の炎症を起こすと言われています。飽和脂肪酸と一価不飽和脂肪酸は体内で合成することができます。





オメガ6系(n-6系)脂肪酸


複数の二重結合を持った多価不飽和脂肪酸である「オメガ6系脂肪酸」は、炭化水素鎖のメチル基末端から数えて6番目の炭素原子に最初の二重結合がある脂肪酸です。「n-6系脂肪酸(エヌ・マイナス・ロクケイ脂肪酸)」とも呼ばれています。

オメガ6脂肪酸は人間の体内では合成できない「必須脂肪酸」です。オメガ6脂肪酸には、「リノール酸」、「γ(ガンマ)-リノレン酸(GLA)」、「アラキドン酸」などがありますが、日本人が摂取するオメガ6系脂肪酸の大部分(98%)は「リノール酸」であると言われています。一般に、リノール酸は植物油に多く含まれます。オメガ6系脂肪酸のアラキドン酸は、リノール酸からも合成されます。

● リノール酸
● ガンマ-リノレン酸(GLA)
● アラキドン酸

オメガ6系脂肪酸は、二重結合があるために酸素と反応して酸化されやすく、劣化しやすい性質があります。


リノール酸(オメガ6系脂肪酸)の働き


リノール酸の働き
● 日本人が摂取するオメガ6系脂肪酸の大部分(98%)
● 血中のコレステロール濃度を低下させる作用
● 過剰摂取すると善玉(HDL)コレステロールが減少


ガンマ-リノレン酸(オメガ6系脂肪酸)の働き


● 健康な皮膚の構造と機能に関わる重要な栄養素
● 炎症を抑える効果
● 乾燥肌、軽度アトピー性皮膚炎の改善
● 角質水分量の改善
● 皮膚水分蒸散量の抑制(保湿効果)
● 月経前症候群(PMS)の改善
● リバウンドの抑制効果


アラキドン酸(オメガ6系脂肪酸)の働き


● アラキドン酸はリノール酸からも合成される
● 乳児の脳の発達に不可欠(母乳に含まれる)
● 認知機能の改善効果
● アレルギーの改善効果
● 不足すると免疫力の低下につながる
● 過剰摂取するとアレルギー反応を強める

オメガ6系脂肪酸の過剰摂取で、アラキドン酸も増えてアレルギー症状が強くなるリスクがあり、過剰摂取には注意が必要です。


オメガ3系とオメガ6系脂肪酸のバランス


オメガ6系脂肪酸の過剰摂取は、オメガ3系脂肪酸の働きを阻害する可能性があります。そのため、厚生労働省の「第6次改定日本人の栄養所要量」では、健康人でのオメガ3系脂肪酸とオメガ6系脂肪酸の摂取割合は「1:4」程度が推奨されています。

ところが、欧米化した現代日本人の食生活ではオメガ6系脂肪酸が豊富で、平均的な日本人は必須量の6倍以上のオメガ6系脂肪酸を摂取していると言われています。日本人のオメガ3系脂肪酸の摂取量は少ない傾向があり、オメガ3系脂肪酸をいかにして増やし、オメガ6系脂肪酸を減らして、オメガ3系とオメガ6系との摂取バランスを改善することが課題です。

オメガ6系脂肪酸のリノール酸は、体内でアラキドン酸に変換され、その一部は免疫反応に影響を与えるために、アトピー性皮膚炎、花粉症、喘息などのアレルギー性疾患を強めるリスクが疑われています。花粉症、鼻炎、アトピー性皮膚炎、口内炎、吹き出物などにお悩みの方は、オメガ3系とオメガ6系の摂取バランスに注意する必要があるでしょう。

オメガ6系脂肪酸は、自然界では様々な植物に存在しており、食品から十分に摂取されるので日常不足する恐れはないでしょう。飽食の現代は、オメガ6系脂肪酸の過剰摂取の懸念があります。


オメガ6系脂肪酸の多い食品


オメガ6系脂肪酸の主成分であるリノール酸は油脂などに多く含まれています。

● 大豆油
● くるみ
● 紅花油(サフラワー油)
● ごま油
● 菜種油
● 亜麻仁油

ガンマ-リノレン酸(GLA)は、自然界では一部の植物の種子にしか含まれないために、食品から摂取しにくい貴重な不飽和脂肪酸です。

● カシス種子油
● 月見草油
● ボラージ油

アラキドン酸の多い食品です。

● 卵黄
● 豚レバー
● ウニ
● サバ
● 豚もも


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