FC2ブログ


人の体脂肪は大きく「皮下脂肪」と「内臓脂肪」に分けられますが、生活習慣病につながる危険性が指摘されている「第三の脂肪」として、「異所性(いしょせい)脂肪」が注目されています。


異所性脂肪(いしょせいしぼう)とは


「皮下脂肪」や「内臓脂肪」に次ぐ体脂肪で、「第三の脂肪」とも呼ばれるのが「異所性脂肪」です。消費するエネルギー量以上に摂取した過剰なエネルギーは、以下の優先順位で蓄積されます。

(1) 皮下脂肪
(2) 内臓脂肪
(3) 異所性脂肪

異所性」とは、「正常(本来)の存在場所ではない部位に存在すること」」を意味する専門用語です。ですから、「異所性脂肪」とは、「本来たまるはずのない場所に蓄積された体脂肪」のことを指します。俗に、「場違い脂肪」などとも呼ばれるようです。

異所性脂肪がみられる主な臓器は、肝臓(脂肪肝)、膵臓(脂肪膵)、心臓(血管周囲)、骨格筋(脂肪筋)などです。栄養の過剰摂取、高脂肪食、運動不足などによって、本来の脂肪の貯蔵場所である「皮下脂肪」や「内臓脂肪」の脂肪貯蔵量が限界になると、余ったエネルギーが「異所性脂肪」として蓄積されるのです。


日本人は異所性脂肪がたまりやすい


一般に、脂肪は(1)皮下脂肪、(2)内臓脂肪、(3)異所性脂肪の順番で蓄積されると考えられています。しかし、内臓脂肪と並行して異所性脂肪にも蓄積されていくという意見もあります。実際のところはどうあれ、皮下脂肪組織に収まりきれないエネルギーが、内臓脂肪だけでなく異所性脂肪として蓄積されるのです。

日本人は、欧米人に比べると「皮下脂肪」がたまりにくい人種だと言われています。これは、日本人は皮下脂肪に脂肪を蓄積する能力が低いため、欧米人に比べて太りにくい代わりに、「内臓脂肪」や「異所性脂肪」が蓄積しやすいことを意味します。

日本人は、外見上はあまり太っていないのにも関わらず、生活習慣病を発症する人が多いので要注意です。


異所性脂肪がたまる影響


異所性脂肪は、皮下脂肪や内臓脂肪に収まりきれない脂肪が「本来たまるはずのない部位」に蓄積されたもの。異所性脂肪がたまりやすい臓器とは、肝臓、膵臓、心臓や骨格筋などです。異所性脂肪を放置しておくと、生活習慣病につながる危険性が指摘されています。

内臓脂肪の増加は生活習慣病につながる危険性が指摘されています。しかし、異所性脂肪の増加は、内臓脂肪よりも危険視されているのです。その理由は、異所性脂肪が内臓に蓄積すると、その臓器の機能が低下すると考えられているからです。

異所性脂肪の代表例が、肝臓に脂肪がたまる「脂肪肝」。お酒の飲み過ぎが原因の脂肪肝を「アルコール性脂肪肝」と言います。しかし、あまりお酒を飲まない人も脂肪肝になり、「非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)」と呼ばれます。NAFLDの多くは肥満、糖尿病、脂質異常症、高血圧などから発症するので、メタボの肝病変と考えられています。NAFLDの脂肪蓄積のレベルは、内臓脂肪の蓄積と比例することが知られています。つまり、内臓脂肪が蓄積されるのに並行して肝臓にも脂肪がたまり、飽食の時代の肝臓病として警告されています。

そのほかにも、異所性脂肪は心臓の内・外にも蓄積され、心筋梗塞の原因とも考えられています。特に男性では、加齢とともに心臓周囲の脂肪量が増加する傾向があります。

また、異所性脂肪の蓄積によって慢性炎症が起こったり、糖尿病との関連性も指摘されたり、インスリンの働きが低下したりして、脂質異常症、高血糖、高血圧症のリスクが高まって、心疾患が起こりやすくなると考えられています。

このように、異所性脂肪は、生活習慣病の原因の1つとして注目されているのです。


関連記事







 
★ 楽天カード


HOME